生産者+消費者=プロシューマー

任天堂のWiiWareを探していたら、「プロシューマー」という言葉に出会った。

 「プロシューマー」という単語がある。的確な日本語訳がついていない単語だが、米の未来学者アルビン・トフラーが生み出した造語だ。技術革新によってプロデューサー(生産者)とコンシューマー(消費者)の両方の性質を兼ね備えた、新しいタイプの消費者の登場を著書「第三の波」(1980年)で予言した。プロシューマーは、自らのニーズを自ら生産者に変わることで満たしていく。

すげー。プロシューマー。初めて聞いたけど、なんかピンときた。

思えば、自分が初めてHTMLを書いてホームページを作ってみたときの気持ちも、プロシューマーに近かったかも知れない。あるいは、むかし音楽を作ってみたときの気持ちも、実はこれと近かったかも知れない。今また、Wiiチャンネルを作ってみたいと思い立って「WiiWare」でググっている時の気持ちは、これらの延長線上にある。

そういえば昔、小学生くらいのとき、任天堂に手紙を書いたっけ。当時好きだったゲーム「ファイアーエムブレム」を、こんな風にしてくださいっ!的な手紙。メールじゃなくて、手書きの手紙。イラスト入りの。一緒にゲーム作りたかったっけ。ご丁寧に「ごめんなさい」な感じの返事をくれたけど、でもちょっとうれしかった。

昔で言えば、雑誌にゲームを投稿したりとか、わかんないけど、小説を投稿したりとか、実は同じ気持ちだったんじゃないかしら。J-WAVEのDJ-TAROにメールを送るとか、お昼前にスタジオアルタの前に並ぶとか。番組に参加したいのかも知れない。番組制作に参加したいのかも知れない。今で言えば、例えばウィキとか、ブログとかも、そうなのかも知れない。RPGツクールとか、そういうのもあった。エキサイトバイクとかロードランナーにも、自分で作ったステージをプレイする機能があった。これも同じかも知れない。田舎のおばちゃんがテレビに映りたがるのも、似たような気持ちなのかも知れない。・・・おばちゃんはちょっと違うか。

別に、お金が欲しいわけじゃなかった。ただ、「遊ぶ」を、もっともっと楽しみたかった。「作る」ことで。

実は昔から、みんな、一緒にやりたかったんじゃないか。一緒に、何かを作りたかったんじゃないか。その希望を叶える環境は、着実に広がっているようだ。

プロシューマー。なんとなく、ちょっぴり世の中にお近づきになれたような気がした。


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コヤナギ トモヤ

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