公開日: 2009年04月15日(Wed)
ランナーズ・ハイという言葉がある。マラソンなどで長時間走り続けると気分が高揚してくる作用
のことで、エンドルフィンの分泌によるものとの説がある
そうだ。
エンドルフィンは、多幸感をもたらすと考えられ
ていて、モルヒネに比べて6.5倍の鎮痛作用がある
。長時間走り続け
た状態は、肉体的に結構な極限状態だと思われる。そういうときに、エンドルフィンが出て、苦しいのも忘れて気持ちよくなっちゃうわけだ。
昔のバラモンの修行僧がやったという苦行とか、山伏が滝に打たれるみたいな行為をするのも、その苦しさの先、肉体的極限状態の先に、エンドルフィンの分泌が起こることを知っているからなのかもしれない。
去年 2008年5月12日放送のカンブリア宮殿でやっていた 聖隷浜松病院 の話題。医師不足で医師たちは30時間以上の連続勤務を強いられている中、聖隷浜松病院では、手術と手術の間の10分ほどの待ち時間を削って効率化を図ったという(眼科の話。眼科の手術は1本の時間が短いらしい)。その結果、休まず連続で手術をすることになるのだが、極限状態であるはずの医師は「それで楽になった」という。「緊張が途切れて、また集中するのは疲れる」からだそうだ。これもランナーズ・ハイだろうか? 極限状態であることは間違いない。
締め切りに追われたウェブ屋が、昼夜を問わず泊り込みで働きまくると、なんかみんなハイな雰囲気になっちゃったり、そんなときに限っていろんな(本題と関係ない余計な)やる気やアイデアがふつふつと沸いて出ちゃったりするのも、もしかしたらランナーズ・ハイの賜物かもしれない。
本来、起きてはならないミスマネジメントの結果のデスマーチ。起きてはならないのに楽しくなっちゃうんだから困ったもんだ。
・・・しかしまぁ、お医者さんの苦労と比べたら断然生易しいな。ウェブ屋のデスマーチなんて。
公開日: 2009年04月15日(Wed)