「年金使っちゃった分補填税」っていうのはどうかしら?

年金問題、深刻ですね。自分がおじいちゃんになった時のことを想像してもげんなりするけど、自分の親がおじいちゃんになった時のことを想像すると、よりリアルに深刻です。まもなくです。

この問題の根本は「世の中には悪いヤツらがたくさんいて、僕らのお金をネコババしやがった」ことだと理解しているが、まずはこいつらを懲らしめなければいけない。

とはいえ、なくなってしまったものは懲らしめたところで戻ってこないので、然るべき人がなんとかしなくちゃならない。

お金の通り道は、シンプルに言えば、「入る」と「出る」の2つしかなくて、この両方を考える必要がある。一部の悪者がたくさんお金を流出したために、いわば出血多量状態にある。

まず、「出る」。まずは、不正に流れ出る血を止めなければいけない。無駄遣いや不正をなくし、年金に限らず国家に委ねられたお金が正しく回る状態を作ること。これが第一。

次に「入る」。止血できても貧血は解消されないので、輸血が要る。

本来、悪さをした人に責任を持って輸血してもらうべきだろうが、まぁ、現実的には難しいのではないだろうか。だって使っちゃってるんでしょ、どうせ。だから、国家の責任者が輸血してやらなければいけない。国家の責任者は、君主がいれば君主になるだろうが、日本には君主はいない。一番エラい最高責任者は、君主じゃなくて民主。つまり、国民のことだ。

政治主体は民主だから、政治の最終責任は国民(有権者)が全員で負わなきゃいけない。暴動を起こして官僚やら大臣やらをギロチンにかけたって仕方がない。具体的直接的に、全国民がどう責任をとれるかというと、「信頼できる政治ができる政治家を選択すること」と「税金を払うこと」があげられる。

だから、国家の最高責任者として、増税を単に非難するのは間違いな気がしてる。血が流れてしまった以上、止血して輸血しなければ、国家の生命に関わる。責任をとらなきゃいけない。年金制度廃止もしちゃいけないし、ちゃんと払わないといけないと思う。年金制度やめるなら、とんとんまで戻してからじゃないと、責任とったことにならない。増税しなければ切り抜けられないのであれば、それも受け入れなければならない。

しかし、単に単なる「増税」ではダメだと思う。例えば、消費税増税で補填するとかではダメだ。今やごく自然に受け入れられた「消費税」という言葉の陰に、本来の増税の意味が隠蔽されてしまう。仮に、本来年金としてあるはずだったお金を補填し終えても、そのまま消費税として見直されることもなく、結果、民は知らず知らずのうちに、不当な税を搾取され続けることになりかねない。それこそヤツらの思うツボだ。年金詐欺の悪事への戒めも、すぐに忘れられて、また悪のはびこる隙を作ってしまうことになる。三菱自動車工業も雪印もそうだが、早々に忘れ去られた感がある。それに近しい。

そこで今回考えた「年金使っちゃった分補填税」。

大事なのは名前である。国民は悪者が使い込んだ年金を補填するための税であることを明確に意識できる機能。その怒りを忘れないための備忘録的な機能。そして、この、世界に誇れない恥ずかしい税を早く終わらせたいという思いを納税者を含めた関係者で全員で共有し、問題解決への当事者意識を高める機能。そういう機能を、名前に求めてみる。

課税方法はどうでもいい。住民税とか所得税とかと一緒でもいいし、消費税と一緒にとってもいい。いや、消費税と一緒がいいか。

「消費税(5%) 5円 / 年金使っちゃった分補填税(5%) 5円」みたいな。

毎回レシートにそうやってプリントされる。腹立たしい。実に腹立たしいが、この腹立たしさを忘れてはいけない。

「年金使っちゃった分補填税」じゃ生やさしいかしら。

  • 年金横領補填税
  • 年金不正消費補填税
  • 年金不正消失連帯責任税
  • 年金使い込んじゃってゴメンナサイ税

なるべく、戒め感が強烈な名前がいいな。

なんか不祥事があったりして、国のお金がなくなる度に、こんな感じでレシートに新しい税の名目がプリントされる。それくらい露出を高くしてでも、その負担を意識し続けないとダメなんじゃないかな。


プロフィール

コヤナギ トモヤ

まったりウェブ系コーダーしてます。PHP製静的CMS Pickles 2 を開発しています。

RSSフィード

  • このサイトは、 コヤナギ トモヤ の個人サイトです。
  • 個人的な主張や、活動の記録などを掲載しています。 所属する企業、団体、その他の意見や立場を代表するものではありません。
  • 掲載された内容は古くなっている可能性があります。 特に古い記事では、現在の筆者の考えと異なる主張をしていることがありますが、記録としてそのまま残しております。 予めご了承ください。
ページの先頭へ戻る