俺的グッドデザイン賞『ごろねリターンズ』

久しぶりにシビれるデザインのマウスを発見したので、ついフラっと買ってしまった。その名もSIGMA社製「ごろねリターンズ」。しびれたのでご紹介。

『ごろねリターンズ』使用写真

見たことのないフォルムで、お店で一見してどうやって使うのかわからなかったのだが、だから逆に気になって買っちゃった。使ってみれば、なるほどよくできたデザインだ。

「ごろね」というだけあって、ねっころがった姿勢で使うことを想定しているのだろうから、要件は、「マウスパッドが要らない」、というか、「平面が要らない」だろうか。布団やベッドの上で、寝そべって操作できるようになっている。

『ごろねリターンズ』使用写真(逆方向から撮影)

実際に製品を持ってみた写真を載せてみたが、わかるだろうか? 手の平と、人差し指、薬指、小指でがっちりとホールドする。親指は、スクロールホイールとトラックボールの操作、中指がスタンバイしている辺りには、左右のクリックボタンがある。

クリックボタンは、トラックボールの両脇にもついているので、普段の操作は親指だけで完結できる。中指がスタンバイしているクリックボタンが活躍するのは、ドラッグやドロップをする場面だ。全ての操作を親指でできるのは便利だが、同時に2つ以上の操作が必要な場合は不便だ。中指担当のクリックボタンは、この問題を解消している。Operaブラウザのようなマウスジェスチャ機能を使っている人などは特に多い操作になるだろうが、ちゃんと片手でできるようになっている。

このマウスは「完全ににぎる」スタイルで使うので、おそらく、手の大きさとかによって、フィットするしないがあると思うが、手が大きくても小さくても、それなりの握り方をあみだせそうな気がする。製品サイトに掲載されている使用写真と、僕の使用写真とで持ち方が違うのは、おそらく手の大きさが違うからじゃないかと思う。でも、どちらでも大丈夫そうだ。

それから、過剰なまでの遊び心について、触れないわけにはいくまい。公式サイトをご覧いただくと、「マウス」とも「ごろね」ともまったく関係のない、宇宙船になった製品と、数体の変なキャラクターを確認できるはず。製品に関する情報が得られるのは1ページだけで、サイトの他の領域は全て「遊び心」によって消費されている。パッケージの雰囲気もおよそ似た感じで、おじさんのキャラクターとお姉さんのキャラクターがプリントされており、しかし製品を操作しているような写真はまったく載っていない。使い方が想像できないほどの異質なフォルムを備え、しかしてこの極めてわかりにくいパッケージ。そこにすごく興味をそそられて、そしてまんまと買ってしまった。このテクニック、スゴイ!

というわけで、使ってみて、いくつか要望をあげてみる。

  • さらに普通の上下左右キーとエンターキーがついていると、キーボードなしでも利便性が向上するのでは? (と思ったが、どこにつけるのか、という問題があるので、やってみないとわからない。やりすぎると使いにくくなりそう。)
  • 置いても使える土台みたいなのがあるといいかも。持ってしまえばいいのだが、持つまでが面倒。持ったり置いたりが頻繁な場面では使い勝手が悪い。

要するに、片手で使えるし、マウスとしてできるべきことは全てできるようになっている。平面も要らないように、ちゃんとなっている。が、キーボードが要らないようにはなっていない、というのが残念ポイント。まぁ、無理難題なワガママだというのはわかってるけど。文字入力をしようとは思わないが、寝転がってウェブサーフィンするのに便利なキーが幾つかついてると、キーボードも捨てられるんじゃないかと思ったわけです。

グッジョブ!


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コヤナギ トモヤ

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