公開日: 2008年06月02日(Mon)
昨日、たまたまテレビをつけたら、NHK大河ドラマ 篤姫の裏でやっていた近未来×予測テレビ ジキル&ハイドという番組。あ。また爆笑問題だ。面白そうだったけど、篤姫録画は譲れないので、珍しく録画じゃないテレビ放送を観ることにした。
この日のテーマは「印刷」だったようだ。今のインクジェットプリンタの性能はすばらしいのですね。まさか3Dの立体をインクジェットプリンタで印刷できるとは思ってもいませんでした。3Dプリンター Z Series、のことかな?
石膏の粉を敷き詰めた上に、うすーくインクジェットでプリントして、その層を幾重にも重ねて立体を盛っていく技術だそうだ。こんなのが家庭用になったら超面白そう。楽しくって眠れまい。適当な3Dのデータを作ってプリンタに出力すれば、何でも立体として触ることができるようになる。しかもフルカラー。最高のおもちゃだ。
番組後半では、インクの代わりに人間の細胞をジェットして、生きた血管を印刷しようというバイオプリンタ技術が紹介された。KAST 財団法人 神奈川科学技術アカデミー:添付資料 これかな? 「血管印刷」でググってみると、似た内容の朝日新聞のニュースが、2004年7月くらいに記事になっていて、goo や Yahoo! JAPAN に載ったようだ。(古いから現在は削除されている) 同じ話かしら?結構古い話なんだな。
この技術、まだ未完成で、細胞を生きたまま血管の形にすることには成功したようだが、接着したような状態で、まだ血管の組織として成立していない段階らしい。「やがては、心臓を印刷できるようになりたい」、とコメントしていた。
心臓が印刷できるならいい。倫理的にグレーなクローン技術も使わなくてよくなるだろう。しかし、その先、脳を印刷できるとしたらどうだろうか?
もし、立体スキャニングの技術が、骨格や筋肉の位置や造形の情報だけじゃなくて、脳内の記憶までスキャンできるとしたなら、そして、その情報からバイオプリンタで再生できるところまで行けるならば、ザ・フライ型のどこでもドアができてしまいそうじゃないか。
これが上手くいったら大変だ。朝の通勤ラッシュが完全になくなって、鉄道会社が全部倒産してしまう。そして、通勤時間は、鉄道の変わりにインターネット回線がパンク、大渋滞が起こるのだ。
さすがにちょっと無理のある空想の世界だが・・・、もう少し空想(妄想)を進めてみる。実際これで転送される気分って、どんななんだろう。
このザ・フライ型どこでもドアは、「瞬間移動」しているっぽく見えはするが、実際にはカット&ペーストであって、移動するのは情報だけだ。つまり、転送先で再生された自分と、転送元で削除される自分は、完全に別の原子から構成される。もしも、カット&ペーストじゃなくて、コピー&ペーストしたら、転送元の自分は消えずに、転送先に複製されてしまうことになる。
要するに、転送したら、転送元の自分は、跡形もなく「わざわざ消されている」ということになる。消さないと、2人になっちゃうから、「わざわざ」消す。どこでもドアに入るということは、もしかして「オリジナルの自分の死」を意味するのだろうか? それとも、記憶も自我もそのまま復元されるから、やはりテレポーテーションと言えるのだろうか?
転送途中で情報が改ざんされてしまったらどうなるだろう。途中で回線がビジーになって、データが半分しか転送されなかったら? ハエが転送されるはずだった別の通信のパケットと間違って融合しちゃったら??
あぁ、恐ろしい・・・。なんて恐ろしいどこでもドアだろう。
無理な空想を無理して進めてはみたものの、たいしたオチはつかなかったな・・・。
公開日: 2008年06月02日(Mon)