公開日: 2008年06月10日(Tue)
CO2の増加により、地球の大気温が上昇し、2100年の平均気温は現在よりもおよそ2.7度、あるいは4.5度ほど高くなるというシミュレーションがある。それまでの間に、北極や南極の氷が解けて、海面が数メートル上昇する可能性があると考えられている。気候が混乱し、非常に強力な台風やハリケーン、洪水などが頻繁に発生するようになり、世界中で甚大な被害が出ると予想されている。特に海岸での被害は大きいといわれるが、世界の大都市のほとんどが海に面した場所に位置しており、沢山の人がその影響(被害)を受けると危惧される。
環境問題を取り上げた報道のほとんどは、こうした危機に警告を発する。これは間違いなく大変な危機だ。しかもこの情報は、2008年正月のNHKの特番からの引用である。すでに半年以上前の情報だ。現在は、多少改善しているだろうか。そんな話は聞き及ばない。
ところが周囲の知人や友人たちと話してみると、どうも大した事ではないと思っているらしい人が多いように感じる。「"知っている"から"している"へ」という広告があるが、知ってさえいない人が、実は意外にも多いのではないか。
彼らの主張はおおむねこんなところだ。
そんな生易しいことではない。想像力を燃やして欲しい。このまま前進すれば、世界のたくさんの人間が危機にさらされ、あるいは生命が失われることになるのは、(信じたくない気持ちになるのは理解できるが)どうやら間違いなさそうだ。
それでも実感がわかないならば、空気中の酸素濃度がゼロ%という世界を想像してみたらいい。もちろんが呼吸できない。地球上大気圏内のどこへ逃げても窒息する。逃げ場のない死の世界。
人類は、年間 70億トン の二酸化炭素を排出しているのに対し、森や海の植物、自然の力に吸収される二酸化炭素の量は 30億トン という。輩出している二酸化炭素量の半分以上が大気に蓄積され増え続けている。そして、酸素と炭素が結合して二酸化炭素ができるわけだから、当然、酸素量は減っていくと言えそうじゃないか。
強調されるのはいつも「二酸化炭素増加による地球温暖化」だが、その裏には、「酸素の減少」があるはずだ。このままどんどん酸素が減少して行けば、当然呼吸ができない惑星になってしまうということは想像に易い。
これはSFではない。このまま何もせず二酸化炭素を出し続ければ、そうなってしまうのだ。我々の子供か孫の世代がおじいちゃんやおばあちゃんになったころには、地球は死の惑星になっているかも知れない。実際には死の世界はそんなに早く訪れないかも知れないが、だとしても早いか遅いかという時間の問題でしかなくて、それは「我々の今すべきこと」を変更する理由にはなりえない。
エコは、趣味でも流行でもなければ、もちろん偽善でなどない。地球上の全ての人にとって、他の誰かのために、かつ自分自身のためにするべきことである。そういう僕もまた、「知っている」から「している」にシフトできてはいないかも知れない。しかし、何よりもまず先に「知っている」ということが、すべての始まりとなる重要なプロセスであることは疑いない。
どうにか我らが子々孫々に、青く美しく、呼吸ができる惑星を残したい。この願いを、それができないかも知れないという危機感を、できるだけ多くの人と共有したいと思うのだが・・・。
下記は、2008年正月のNHKのその番組から拾った単語など、関連するキーワードのメモ。
公開日: 2008年06月10日(Tue)