Google Chrome(beta) を使ってみた。

Googleからリリースされた、新しいウェブブラウザ Google Chrome のベータ版を試してみた。

すでに使ってみた人の感想をウェブ上で見ると、概ね「速い」という評判のようだが、僕はいまさら速さに興味はない。面倒くさい検証ブラウザが一つ増えるのかどうか、ということだけだ。

そして、早くもちょっとした不安を感じている。

ダウンロードページにも、ダウンロードされるファイルにも、バージョン番号の記載はない。ダウンロードしてきたファイル「ChromeSetup.exe」は、容量が500kb弱ほどしかなく、実行するとオンラインで最新のインストーラの本体のダウンロードを始めるようだ。その後、特に何のオプションもなく(規約に同意するかどうかと、品質向上プログラム的なものに協力するかという問いかけがあるのみ)、完全に全自動でインストールが終わってしまった。僕が入れたバージョンが、0.2.149.27 Official Build 1583 だったということを知ったのは、インストールが完了した Google Chrome を起動して、「Google Chrome について」というメニューを開いたときだ。

このことはつまり、次のような制約が存在することを示している。

• インストールするバージョンを選択できない。
• バージョン別のインストーラを保持できない。
• 異なるバージョンを同居できない。

これが意味するところが、「Google Chrome は、必ず最新版であるから、最新の1バージョンだけでテストすればよい」であるならば歓迎する。しかし、もしも「異なるバージョンでテストしなければならないので、1.0、1.1、1.2、1.25がインストールされたマシンをそれぞれ用意し、4台のマシンで検証しなければならない」であるならば、ウェブ屋としては迷惑極まりないだけである。

という心配の一方で、この新しいブラウザでいつも見ているサイト(自分のサイトも含め)を一通り訪問してみたが、特に崩れることもなく、素直なレンダリングエンジンなようで、ほっとしている。よくよく調べてみると レポート：Google，新開発のブラウザ「Google Chrome」を発表－開発者がコンセプトについて語る (gihyo.jp) によると、レンダリングエンジンは Safari と同じ WebKit を採用とある。なるほど。大丈夫かも。

余談だが、1点だけ、どうしても気に入らないところがある。ユーザエージェント文字列だ。

Mozilla/5.0 (Windows; U; Windows NT 5.1; en-US) AppleWebKit/525.13 (KHTML, like Gecko) Chrome/0.2.149.27 Safari/525.13

Safari と Firefox のフリはしているのに、Operaブラウザは無視するなんて！ (MSIE がシカトなのは別にイイけど)