ノブレス・オブリージュ

ノブレス・オブリージュ」という言葉を知る機会があって、すばらしいと思ったので、忘れないようにメモ。

Wikipedia から幾つか抜粋して引用すると、およそ次のような内容。

  • ノブレス・オブリージュまたはノーブレス・オブリージュ (フランス語:noblesse oblige) は「貴族の義務」あるいは「高貴な義務」のこと。一般的に財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことをさす。
  • 「ノブレス・オブリージュ」の核心は、貴族に自発的な無私の行動を促す明文化されない社会の心理である。それは基本的には、心理的な自負・自尊であるが、それを外形的な義務として受け止めると、社会的(そしておそらく法的な)圧力であるとも見なされる。
  • 現代のアメリカでは、裕福な人物や著名人がボランティア活動をする事は当然とされ、しない方が特異視されやすい。「最近どういうボランティア活動をしていますか」と問われて、「何も」と答える事は、地域社会にとけ込む事を困難にしかねない[要出所明記]。

要するに、「強者はただ傍若無人に強者であってはダメで、弱者を保護しないとダメですよ」みたいなことかしら。もしも仮に強弱の格差が大きく広がってしまったとしても、弱者が滅びてしまうようなことがあっては、社会は成立しない。「財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴う」。起源が「ルカによる福音書」12章48節だというから、そういう価値観がキリスト教世界には昔からあったんだろう。

日本にも老人を敬い、子供を大切にする、儒教の道徳があった。

明文化された年功序列のような社会的制度としてのそれは不要だと思うけれども、その明文と一緒に道徳心まで捨ててはいけない。これらは、社会の新陳代謝のシステムを理解し、維持するために必要な道徳だった。神様を信じる必要はないと思うが、これらの道徳は神様と一緒くたにして否定してはいけないものだった。

ここんとこ、なんとなく新陳代謝のサイクルが壊れてきている気がする。ノブレス・オブリージュ。例えばウォール街では忘れ去られてしまったに違いない。


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